ギボウシゴケ目
ギボウシゴケ科を中心とし、さくの形と帽の形が近似している仲間である。しかし他の形態(さく歯、さく柄、葉の形状)は、2科9属のそれぞれで異なっている。

ギボウシゴケ科のチヂレゴケ属は、ヒナノハイゴケ科のサヤゴケ属とともに、チヂレゴケ科とすることもある。

ヒナノハイゴケ科は、サヤゴケ属をのぞき、ギボウシゴケ科よりもタチヒダゴケ科に近いとする考えもある。

*ここがポイント
@ギボウシゴケ目に含まれる2科9属は、9属のそれぞれが特異な形態をしている。このため、見かけ上の、科としての形態的共通性は薄く、2科の違いを述べるのは難しい。9属のそれぞれをおぼえる必要がある。
ギボウシゴケ目の科 (属と種の数) 生育地 主な特徴
1 ギボウシゴケ科    (6属46種) 日当たりのよい岩上や土上に暗緑色の固まりや大きなマットをなすことが多い 葉は茶褐色、卵状ひしん形、葉の先端に透明な葉尖や大きなきょ歯をもつことが多い
2 ヒナノハイゴケ科 (3属6種) 樹幹に薄いマットをなすことが多い 胞子体をよくつけ、マットのあちこちに釣鐘状のさくが見える